◇ 有罪判決を受けた夫に対する離婚請求

米国で有罪判決を受けた夫に対する妻からの離婚請求が認められた事案

夫が米国で有罪判決を受けて服役した場合に、妻からの離婚請求が認められた。

第一審判断の要旨(東京地判昭和31年12月20日下民集7巻12-3712)

X:妻(原告)Y:夫(被告)婚姻時は両名とも日本に在住、日本法適用。

XとYは婚姻後わずか数ヶ月を日本および米国で過ごしたのみで、Yの重大な刑事事件により心身上およびその社会的地位のうえから大きな痛手を受けたのみならず、現在に至るまで3年余りの間さらに将来長年月にわたり別居せざるをえないものと認めるのが相当であり、X・Y間には民法770条1項5号にいわゆる婚姻を継続し難い重大な事由のあるものというべきである。

 

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