◇ 破綻主義とは

離婚という問題を考えて行くに当たり、離婚の原因が夫婦のどちらにあるのかという観点に立って考えることを有責主義と言います。これに対して、夫婦の関係が事実上破綻しているかどうか、又は今後夫婦関係を継続していくことが可能かどうなのかという観点に立って、事実上夫婦関係が破綻しているのであれば、責任の所在に関わらず離婚を認めるという考え方、これが破綻主義(積極的破綻主義)です。

これまでは、原則として離婚の原因を作った配偶者(有責配偶者)からの離婚請求は認められませんでした。別居が20年、30年と続き、夫婦としての体をなしていない婚姻も保護されていたのです。
しかし、この様に婚姻関係が破綻しているのに、婚姻を保護する(離婚を認めない)というのは、婚姻が身分関係の問題であることから妥当ではないという判断が下されるようになってきました。これにより、一定の条件を満たしていれば、有責配偶者からの離婚請求も認められるようになってきています。

 

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