◇ 妻と別れると言いながら長期間内縁関係を続けた後、関係を解消した男に慰謝料1,000万円

X美はA男から妻と離婚すると言われて、性的関係を結びその後30年間X美とA男はA男が建てた家に一緒に住んでいた。その後X美はA男の子どもを出産し、A男はその子を認知した。
A男には妻子があったが、婚姻関係はすでに破綻しており、A男がX美と暮らし始めて約20年経過したころ離婚をしている。

最近になって、A男は家に生活費なども入れなくなり、X美との内縁関係も破綻してしまった。そこでX美はA男に対して、A男が結婚を餌にX美を利用し、X美の一生を踏みにじったとして、内縁関係の不当破棄を理由に損害賠償を請求した。

裁判所は、A男に妻がいる場合、A男とX美との関係は重婚的内縁関係であるが、A男とその妻との婚姻関係が既に破綻し形骸化している場合には、X美に対し相応の保護が与えられるべきで、A男がこれを不当に破棄したとして、期間が長期間であることと、A男が内縁の破棄について一方的な責任があるということで1000万円の慰謝料の支払いを命じた。

 

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