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熟年離婚について

近年非常に増えている熟年離婚ですが、平成19年4月から施行された、年金分割の制度によって、今まで関心のなかった人たちにも俄然注目されるようになってきました。年齢的に何歳からが熟年なのかというはっきりした定義はありませんが、子どもも独立し、夫のリタイアを考える時期に入ったら熟年離婚ととらえていいのではないでしょうか。
 平均寿命の伸びている現在では、熟年離婚と言っても、離婚後の生活は約25年~30年以上あると考えられます。まさに第2の人生を幸せに・充実して暮らす為には、30代・40代の離婚以上に慎重でしっかりとした計画の基に離婚をするべきでしょう。長い間一緒に生活をしてきた夫との関係を続けて行くことが、最終的に自分にとってプラスなのか、マイナスなのか、関係改善の方法はないのかをまずしっかりと考えみる。その上で、離婚というものを選択するのであれば、お金・仕事・健康・生きがいなど、考えなければならない問題をしっかり認識して、後悔のない離婚を目指して行きましょう。

熟年離婚の問題点 ~お金の問題~

熟年離婚に限らず、離婚問題の最大のポイントが「お金」の問題です。仕事を持っていて収入が確保できている方や、財産分与などによって今後の生活に十分なものを得ることができる恵まれた方を除けば、離婚を考えた時まず最初にこの問題にぶつかります。特に、夫がいわゆる団塊世代前後の世代の場合、妻が専業主婦の期間が長く、仕事などのキャリアが少ないケースが多くみられます。そういった方が今後の生活に十分な収入を得ることのできる仕事に就くことは非常に難しくなります。そうなれば、やはり財産分与でどの程度見込めるのかが重要になってきます。
 よく生活費の管理はしているが、その他の資産のことは夫が全てやっているという方がいらっしゃいます。しっかりとした財産分与を請求するためにも、どんな資産がどの位あるのかをしっかり把握しておく必要があります。
財産分与に加えて、今後手にする年金などがどの程度になるのか、そして生活する費用との収支バランスはどうなるのかをしっかり把握しておくことが必要です。


●財産分与(共有財産)
結婚後、夫婦で築いた財産を共有財産といいますが、この共有財産は名義がどちらであっても関係なく財産分与の対象になります。専業主婦であってもこの共有財産の形成に貢献したと考えられますのできちんと分与を請求することができます。ではどれだけ請求できるかということになりますが、基本的に50%が目安となります。共有財産の形成にどれだけ貢献したのか(これを寄与度といいます)についても考慮されますので、妻が生活を支えていたと言うような場合は50%以上の割合が認められる可能性もあります。
 注意が必要なのは、負債・いわゆる借金も財産分与の対象になることです。例えば住宅ローンが残っていれば、残債を差し引いたものが分与の対象財産になりますので、場合によっては分与すべき財産はほとんどないということもあり得ます。


●慰謝料
離婚の理由に、配偶者の不貞行為や暴力といったものがあるのであれば、慰謝料の請求ができます。慰謝料とは、不法行為によって精神的被害を被った場合に支払われる金銭賠償ですので、相手方にそのような事実がある場合には、しっかりとした証拠を準備しておく必要があります。離婚、暴力などは、時間が経つと証拠の保全が難しくなりますので、不貞行為であれば、写真、メール、手紙、領収書や行動のメモを残しておくなども証拠となります。暴力であれば、ケガの写真を撮る、病院に行って通院記録を残すという方法も
あります。慰謝料の請求については、時効があります。相手の不法行為に基づく請求は、損害及び加害者を知った時から3年以内、離婚すること自体の精神的損害に対して請求する場合は離婚の時から3年で時効となり請求できなくなります。


●特有財産
次に、あなた自身の財産がどれだけあるのかと言うことを把握する必要があります。これを共有財産に対して特有財産といいます。結婚前から所有していた物や、相続などで取得した財産は財産分与の対象にはなりません。共有財産と特有財産をしっかり切り分けして、把握しておく必要があります。


●退職金
夫の退職金については、退職時期が迫っており、将来確実に支給されると予測できる場合は、財産分与の対象になると考えられています。判例では6年後に退職する夫の退職金を分与の対象と認めたものがあります。分与の割合については、1/2が基本です。


●年金
年金の支給開始がいつからなのか、どのくらい支給されるのかを把握しておきましょう。現在は社会保険庁から「ねんきん定期便」が毎年の誕生月に送られてきます。50歳以上の方であれば、これまでの加入期間、具体的な年金加入歴、将来の年金見込額、これまでの保険料納付総額と各月の国民年金保険料納付状況、厚生年金の標準月額報酬などが記載されています。
 また、日本年金機構のホームページから「ねんきんネット」サービスを利用すると、年金見込額の試算ができるようになっていますので活用してみてください。


※ 日本年金機構ホームページ
※ ねんきんネット


●年金分割について
近年の熟年離婚が増化している社会情勢の中で、離婚後の夫婦双方の年金受給額に大きな開きがあり、高齢・単身女性の経済的な困窮が問題となっていました。このような社会の実態を踏まえ、平成19年4月から、離婚時の年金分割制度がスタートし、平成20年4月からは、第三号被保険者(サラリーマン・公務員の妻など)を対象にした「三号分割」がスタートしました。
 平成19年4月から始まった年金分割制度は、
平成19年4月以降に離婚した人を対象に、配偶者の厚生年金・共済年金の報酬比例部分について、夫婦間の合意に基づいて分割ができるという制度です。注意すべきは、夫(妻)の年金全てが対象となるわけではなく、婚姻期間中の厚生年金の報酬比例部分(最大で1/2)が対象です。国民年金に加入している自営業者の妻などには適用されません。また、あくまで合意が必要ですので、相手方が認めないということになれば、家庭裁判所での調停や裁判を行うことになります。
 また、三号分割という制度は、第三号被保険者(サラリーマンや公務員の妻など)が
平成20年4月以降離婚した場合に、平成20年4月以降の期間の厚生年金の報酬比例部分を当事者間の合意なしに自動的に1/2で分割されることになっています。

●資格などの取得
最後に収入を得る手段を考えていきましょう。冒頭にも書きましたが、全くキャリアもスキルもない状況での就職は年齢的にも非常に厳しくなります。離婚前に離婚後の就職に役立つ、または収入に繋がる資格や技術の取得・
習得を目指すのも方法です。資格などの取得は収入アップなどの実利面だけでなく、今後生活して行く上での大きな自信になってきます、場合によっては離婚後(セカンドライフ)の生きがいにも繋がっていくかもしれません。勉強はいつからでも始められます、積極的に取り組んで行きましょう。

熟年離婚の問題点 ~離婚にかかる費用~

離婚後の生活も気になる所ですが、まずは離婚そのものと離婚をスタートさせる為に必要な費用を考えてみましょう。離婚するためにかかる費用として、離婚前に別居した場合の生活費、離婚訴訟を起こす場合の裁判費用(弁護士費用)があります。また離婚後の生活をスタートさせる為に必要な費用として、住宅を借りる際に必要な費用、引越し費用、その他生活必需品を揃える費用などです。

別居中の費用については、婚姻費用として相手方に請求できます。また財産分与の計算の中に含めることも可能です。別居先をどこにするのかによって、費用のかかり方も大きく変わってきますが、もしアパートを借りるということであれば、それなりの費用がかかります。婚姻費用といっても別居での生活費全てが認められる訳ではないので、自分の裁量で使うことのできるお金を準備しておいた方が安心です。

離婚協議が成立しない場合は、家庭裁判所に調停を依頼することになります。ご自身だけで調停を行うのであれば数千円程度しか費用はかかりません。しかし、調停でも合意できないとなると、裁判によって離婚を求めるということになります。訴訟を起こすということになれば、現実的には弁護士に依頼するのが良いでしょう。その場合は法律事務所にもよりますが、100~150万円は必要になってきます。

離婚後にアパートなどを借りる場合は、家賃・敷金などで20~40万円程度必要です、引越し費用については、ケースによって大きく変わりますが5~15万程度はかかるでしょう。さらに新生活を始めるにあたっての、生活必需品などを準備するのに10~20万程度の出費は覚悟しておいた方がいいと思います。


それぞれのケースで金額については大きく差が出てくるとは思いますが、基本的に甘い見通しはしないこと、しっかりと情報を集めることが必要です。


 離婚後のライフプラン に関するご相談



※ 当事務所は離婚後のライフプランニングのご相談も承っております。
   漠然とした離婚後の生活の不安やお金の問題を明確にすることで、準備の方向
   が分かります。

熟年離婚の問題点 ~離婚の準備

●離婚原因がある場合の証拠収集
   浮気や暴力、借金など法律で認められた離婚の原因が相手方にある場合は、
   今後裁判になった場合に備えて、しっかり証拠集めをしておきましょう。
   民法上の離婚原因とは①不貞行為、②悪意の遺棄、③3年以上生死不明、
   ④回復の見込みのない強度の精神病、⑤その他、婚姻を継続し難い重大な
   理由 の5つです。
   証拠を保全する必要があるのは、①②⑤です。①はいわゆる浮気などです
   。浮気相手とのメールや手紙、写真や、家族のものとは無関係のクレジッ
   ト使用の証拠、行動のメモなども有効です。②は愛人宅に行って帰ってこ
   ない、家にお金を入れてくれないなど。⑤は①~④以外の理由、暴力や精
   神的な苦痛などが当てはまります。いつどういう状況であったのかをメモ
   などに残すなどしてください。

●資産の把握 
   今後一人で生きて行くためには、財産分与は非常に大きなウェイトを占め
   ます。離婚後の生活設計の基本ともなるものですから、厳しく・正確に今
   ある資産を把握する必要があります。相手の言うことだけをそのまま信じ
   るのではなく、自分自身でしっかり調査してください。預金、有価証券、
   不動産など自分の知らない資産があった場合に、財産分与でそれが素直に
   出てくることはまずありません。生命保険なども解約返戻金を確認してお
   きましょう。また、負債の確認もしっかり行います。住宅ローンや自動車
   ローンなども正確に残債の確認をします。もしかすると消費者金融などに
   借り入れがある場合もあるかもしれません。自分の知らない資産・負債に
   ついては、相手に聞いても無駄だと考えてください。日頃から、相手に届
   く郵便物などに気を使って、どこのどういう会社等と取引があるのか、ア
   ンテナを張っておく必要があります。場合によっては、調査会社まで利用
   して徹底的に行います。
   
   もう一緒に生活したくないと言ってはいるものの、長年夫婦でいるとどう
   しても甘えが出てしまう方がいらっしゃいます。「そこまではしないだろ
   う・・・」そういう気持ちが捨てきれなようです。もし離婚と言うことに
   なれば、相手も自分自身の生活を守らなくてはなりません。いざ財産を分
   割する時になって、「これもおまえが持っていけよ・・・」こんなことを
   言うはずがないのです。ここはある意味非情になって、現状把握をするこ
   とを考えてください。

●資産の管理
   あなたが離婚に向かって動き出していることが、明らかになってきた場合
   には、当然相手も警戒するようになってきます。この先どういう問題が起
   こるのか、どうしたら自分の利益を守ることができるのかを調べて、勉強
   する方もいらっしゃるでしょう。ここで資産を、勝手に処分などをされて
   しまったり、都合のいいように動かされていたりすると、いざ分与の話し
   合いになった時に非情に面倒になります。ある段階で、調査結果を相手に
   伝えて、確認と牽制をするアクションが必要になります。目を光らせてい
   ることが分かれば、勝手な行動はしにくくなります。

●生活費の確保
   前述の「お金の問題」のパートにあるように、どう生活費を捻出していく
   のか、これからの長い人生を、どうお金と付き合っていくのかをしっかり
   と考え・プランニングしてください。どんなに離婚したいと思っていても
   それが最低限の生活も難しいような状況と引き換えでもいいのでしょうか?
    離婚してしまってから後悔してもどうしようもありません。なんとかな
   るだろう・・・ではなく、しっかりと現状把握を行い、将来予測を行った
   上で、離婚を実行してください。

●離婚の具体的手続きの確認
   離婚の理由や、相手方の考えによって、協議離婚で合意できそうなのか、
   調停や裁判が必要なのかは変わってきます。長年連れ添って、相手の性格
   や考え方などはかなり理解をされていると思いますので、それぞれの予測
   されるパターンを考え、必要な手続きのための準備をしておきましょう。
    話し合いで合意ができそうな場合でも、離婚協議書の作成(公正証書の
   作成)などやっておくべきことがあります。調停や裁判となった場合には
   、家庭裁判所への手続きや、弁護士への依頼などをしなければなりません
   。しっかり確認しておく必要があります。

熟年離婚の問題点 ~健康~ 

熟年離婚が難しくなる理由の一つが、健康の問題です。年齢的にも健康に不安が出てくる方が増えてきます。健康不安があった場合には、離婚して一人で新生活を始めることはほとんど不可能です。まずはしっかりと身体のケアを行ってから行動を起こすようにしましょう。そういう意味で、離婚計画の第1ステージは、健康診断かもしれません。
 それから、健康と切っても切れないのが、保険です。離婚後は医療保障が重要になってきますがこの年代の方は夫の生命保険の特約で医療保障を付けている方がいらっしゃいます。特約では離婚後に保障されなくなってしまいますので、新規に契約する必要があります。離婚後の経済的な事情も考慮して、どんな保障内容が必要なのかを確認して、医療保険を選んでください。


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